【KH FM】のプラチナトロフィーを獲得したため、レビューします。
この作品は、2002年に【PS2】で発売された作品で、ディズニーとFFキャラクターの共演に、宇多田ヒカルの主題歌と、話題を振りまきまくったゲーム史に残る作品と言えるでしょう。
2013年に【PS3】で、2017年に【PS4】にHDリマスターとして再販されました。
私は、【PS2】版を隅々まで遊び尽くした自信があるので、すぐに購入してプレイはしませんでしたが大好きなゲームなので結局購入してプレイしました。
因みにこのレビューは【PS3】版です。
さて、それでは早速レビューしていきましょう。
概要
タイトル:KINGDOM HEARTS FINAL MIX HDリマスター
ジャンル:アクションRPG
発売日:【PS3】2013年3月14日 【PS4】2017年3月9日
コンセプト:「ディズニーらしさ」「触っている時間が長いゲーム」「オリジナル版のさらなる掘り下げ」
【PS2】版の発売時のゲーム雑誌インタビューで語られていた記憶がありますが、ソースが見つけられなかった。誰か知っていたら教えてください。
3つ目のオリジナル版とは、このゲーム自体がリメイク作であり多数の追加要素があります。
良かったポイント
1.ディズニーへの圧倒的なリスペクト
「ディズニーらしさ」どころの話ではありません。
ディズニーへの愛に溢れんばかりの圧倒的クオリティによる作り込みと再現性、そして主人公の【ソラ】や【ドナルド】【グーフィー】が関わることによる嬉しさにニヤニヤが止まりません。
更に演出面でも損なわれておらず、最序盤の【ドナルド】が王様の謁見の間の扉を開けるシーンや、【グミシップ】に乗り込む際の演出を始め、多数にディズニーらしさを感じられます。
普段ゲームをしない人でも、ディズニー好きは絶対にプレイした方が良いです。
こんな世界があったのかと思い知ることになりますよ。
冒険の舞台となるディズニーワールド9つだけでなく、ワールドは出なくてもキャラクターが登場する作品も多数あり、総出演作品数はとんでもない数になります。
2.魅力的なストーリーとキャラクター
シリーズ一作目の本作では、難解な部分は少なく、王道としてのポイントはしっかり抑えられたストーリーで、安心感もあり非常に楽しめます。
ディズニーの魅力的なキャラクターを始め、【FF】シリーズの人気キャラクター、そして本作のオリジナルキャラクターのどれをとっても、魅力がありすぎて飽きることがありません。
各ディズニーワールドで語られる物語も映画の内容を損なわせることなく、うまく【ソラ】達を絡めて展開していくので、ディズニーファンも安心出来ると思います。
3.豊富なやり込み要素
ゲームクリアだけではなく、やり込み要素も豊富で、収集や最強武器の作成、更には多くの強敵とのバトルもあります。
RPG寄りのゲームなので多少の作業感はありますが、やり込む事自体の余りある面白さが飽きさせません。
コアなゲーマーをきっと満足させるだけの物に仕上がっています。
4.門戸の広さ
本作は、上記のように豊富なやり込み要素があるだけでなく、それでいてライトなゲーマーも安心してプレイできるように難易度選択による門戸を広げたゲーム設計とデザインは親切過ぎて驚かされます。
ゲームは門戸を広げて待っています。迷っているプレイヤーは迷う必要はありません。
すぐに購入してプレイしましょう。
5.BGM
【KH】シリーズを語る上で外せないのは、やはり下村さんの超圧倒的クオリティのBGMでしょう。
ディズニーの音楽のアレンジ、【KH】オリジナルの楽曲、物語を彩るだけでなくゲームプレイすらも中断して聞き入ってしまうほどの神がかったBGMには度肝を抜かされます。
そして、主題歌は宇多田ヒカルという超豪華アーティストが本作のための書き下ろしで提供されています。しかも楽曲イメージのオーダーは「お互いを大切に思う二人の別れ。しかしそれは、前向きな別れ。」という、たったこれだけであの曲が完成しますか?才能の凄まじさを感じずにはいられません。
ハイクオリティなゲームにはやっぱり超一流の人が関わっているのだと強く思い知らされますね。
悪かったポイント
1.シアターモードがない
ストーリー性の高いゲームですが、この【KH FM】だけは、シアターモードというイベントシーンを好きな時に再生できるモードがありません。
これは非常に残念でした。折角【KH】シリーズの壮大な物語を映画のように楽しむことが出来ないのはとても悔しいと思いました。
【PS4】版では、シアターモードが追加されているようなので、断然【PS4】版をオススメします。
2.カメラワーク
【PS2】のオリジナル版から改善はされているとは言え、それでも壁際やスピーディーな移動アビリティを駆使していると、明らかに追いついておらずやはり気になります。
アクションゲームとしては、致命的とも言える欠点ですが、ゲームプレイを完全に妨げるほどではないです。
3.ミニゲーム
これは、個人的な好みですがミニゲームってあまり好きじゃないんですよ。
特に【くまのプーさん】のワールドでのミニゲームは楽しむというより、コンプリートのためにやるという感じでした。
まぁ、ゲームクリアに必ずやる必要は無いんですけどね。
決してミニゲームの質が低いわけではありません。ただ単純に私が嫌いなだけです。
総評
9点(10点満点)
兎に角ディズニーの世界観にどっぷりと浸かりたいなら間違いのない作品です。
ゲームとしてもかなり骨太な仕上がりでコアなゲーマーも間違いなく満足できます。
今では、絶対に【PS4】版をオススメします。悪かったポイントが一つ無くなりますし、他のシリーズ作品も多数収録している上に、【PS4】一台で【KH3】までプレイできてしまいますから。
感想
プラチナトロフィーを獲得するまでプレイした上で感じたのは、やっぱり至高と言える作品です。
オリジナル版を体験していても心揺さぶられ、全く色褪せることのない、この素晴らしいゲームには感動すら覚えます。
流石にオリジナル版をトロフィーコンプリートよりもやり込んでいるので、やる気があるか心配でしたが、全く問題ありません。
やる気がなくても面白すぎて気がついたらプレイしているって状態になります。
今となっては古い作品ですが、十二分に面白さを提供してくれる作品ですので、気になっている方は是非プレイしてください。遅くありません。名作とは時代を超えて語り継がれるのです。プレイしていない方だからこそ、この作品の語り部になれますよ。
ディズニーの世界観表現はパーフェクトです。個人的にワールドでは【ターザン】が嬉しかったです。私的な話ですが、映画館で観た初めてのディズニー作品なので思い入れがあります。そして、【101匹ワンちゃん】も出てきてくれて嬉しかったです。
ストーリーも面白いです。王道展開だけでなく、オリジナリティ溢れる設定による物語の広げ方、伏線を程よく残してエンディングまでたどり着くこと。このバランスが良いです。完結して完全に閉じる物語、考察が大量に必要な閉じない物語、そんなものではないです。完結しつつも広がる可能性をしっかりと内包している。この絶妙なバランスが当時も今でも最高に大好きです。
流石に【FF】シリーズを手がけたスタッフも多く、グラフィックは高水準です。
ディズニーらしさも、それぞれの作品に合わせて再現されており文句はありません。
BGMは想像を絶する出来栄えに驚愕しました。アクション操作をしているゲームでこんなにも耳に残るBGMをしかも大量に備えているのは、まさに最大級の魅力と言えます。
個人的にデビュー当時からずっと宇多田ヒカルさんの大ファンだったので、注目していたゲームであるこのゲームの主題歌に決まったときも失神するほど嬉しかったです。
絶対にサウンドトラックも購入したほうが良い素晴らしいBGMの宝庫です。
やり込み要素も多く、収集要素に強敵攻略とその量も質も文句なしに楽しめます。
特に強敵との戦いは、その強さに最初は勝つすべがあるのかと思うほどで、非常に楽しめますよ。